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季節外れの雪の朝に食べる無添加パン

トースト

まだ寒さが残る朝、ふとカーテンを開けると、雪が窓辺にふわりと舞っている。冬の名残りが惜しむように残っているこの景色を眺めていると、心が柔らかくほどけていく。

台所に降り立つと、淹れたての珈琲の香りが部屋に満ちていく。窓から差し込む淡い光は白く透き通っており、あたりは静けさに包まれている。こんな朝にこそ、特別なパンが似合うのだ。たとえば、無添加の、香り高いパンが。

無添加パンというのは不思議な存在だ。美味しいだけではない。その名前に冠されるように、余計な添加物を一切使わず、小麦・酵母・水といったシンプルな材料だけで作られている。だからこそ、小麦本来の甘みや酵母がもたらす豊かな香り、そして水が生み出す独特の食感が、そっと心に染み込んでくる。

天然酵母

私が無添加パンに魅せられるようになったのは、ひとえに「酵母」のおかげだ。パン屋さんが天然酵母を自家培養する様子を見たことがあるだろうか。果物や穀物、あるいは野菜などから自然に宿る菌をじっくりと育て、ゆっくり丁寧に発酵を待つ。まるで小さな命を育てているかのように、その工程には愛おしさが込められている。

酵母は、生きものだ。温度や湿度、水質にも敏感で、ほんの少しの違いがパンの表情を変えてしまうという。だからこそ、パン職人たちは細心の注意を払いながら、水にまでこだわる。硬水、軟水、その土地特有のミネラルを含んだ天然水を用いることも多い。そんな小さな工夫が、シンプルで素朴なパンに奥深さを与えるのだ。

最近は通販を利用して、全国各地の人気パン屋から、さまざまな無添加パンを取り寄せることができるようになった。パソコンやスマホの画面を眺めながら「次はどこのパン屋を試そうか」と想像するだけで胸が高鳴る。遠く離れた小さなパン工房から届くパンには、その土地の風土や空気さえ詰まっている気がするから不思議だ。

いや、実際に、その土地のパン屋で使う天然酵母は、土地固有の風土や空気とも無縁ではない。だから、そんな天然酵母を使って焼き上げたパンは、文字通り「地域の味」になるのではないのかな? そんなことを想ったりする。

通販で届いた無添加パン

初めて注文したパンが自宅に届いた日のことを、今でも鮮明に覚えている。箱を開けた瞬間、香ばしく芳醇なパンの香りが鼻をくすぐり、心が温かくなった。パンをそっと手にとると、驚くほど軽やかでありながら、ずしりとした豊かな重みを感じた。そのままゆっくりとパンを割ると、部屋中に優しい香りが広がった。小麦と酵母が醸し出す自然そのものの香りだ。

通販で無添加パンを取り寄せる楽しみは、美味しいパンを味わうだけに留まらない。生産者の想いや背景、土地の特徴や素材へのこだわりをじっくりと感じられる楽しさにもある。パンを口にした瞬間、そのパン屋の情熱を舌で受け止めている気がするのだ。

人気の高いパンの一つが、全粒粉を使ったパンだ。表皮や胚芽まで丸ごと挽きこんだ全粒粉のパンは、素朴ながら豊かな香りと深みのある味わいがある。こんがり焼き上げた全粒粉パンに、シンプルにバターだけをのせるのがおすすめだ。熱々のパンの上でじゅわりと溶け出したバターが、パンの素朴な甘さと絡み合い、至福の瞬間をもたらしてくれる。

手のひらでそっと掬った雪が、じわりと水に変わる儚い瞬間のように、パンの温もりが口の中で静かに溶け出すのだ。

一口ごとに感じる小麦の風味

毎日の生活に忙しく流されていると、こうした瞬間を見落としてしまいがちだ。けれど無添加パンを口にしたとき、小麦や酵母、水といったシンプルな素材たちが織りなす物語に耳を傾けることで、私たちは一瞬、日常の喧騒から解き放たれる。通販という現代の便利な仕組みを使って、そんな感性豊かな時間を取り戻すことができるのは、本当に嬉しいことだ。

季節外れの雪の降る静かな朝に、ひと口ごとに感じる小麦の素朴な甘さ。パンを割ったときに広がる香りの優しさ。通販で届いた箱を開ける瞬間のわくわく感。それらすべてが心に残り、私の日常を彩っていく。

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