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北海道の香りを噛みしめて──アレンジ自在の無添加パン

生食パン アップ

開封の瞬間が待ち遠しい

 いつもの忙しない朝が、少しだけ楽しみになったのは、あのパンが届いた日からだ。 

というのも、私はもともとパン好きではあるけれど、「これだ」と思うものになかなか出会えなかった。忙しい生活の合間に、近所のパン屋さんで買えるのは助かるけれど、どうしても「いつも同じ味」になりがち。そんなときに見つけたのが、北海道産小麦粉で作られた無添加パンを取り扱うお取り寄せサイトだった。

 実際に手に入れてみたら、これが想像をはるかに超えていて、開封した瞬間の香りだけで「当たり」だと分かった。包装を解くと、天然酵母特有のやさしい酸味を含んだ、ほんのり甘いような香りがふわりと立ち上る。無添加パンということで、余計な保存料や添加物が使われていないからなのか、生地の表面に触れたときの質感までもが、どこか“素朴”だけれど力強い。一つひとつのパンが、職人の手のぬくもりを感じさせる仕上がりになっていた。

無添加が生み出す歯ごたえと口どけのハーモニー

 正直、初めは「通販で注文したパンだし、そこまで大きな違いはないだろう」とどこかで思っていた。ところが、実際に食べてみると、その“本物感”が想像以上にすごい。ひとくち噛むたびに、小麦そのものの香りが鼻腔をくすぐり、しっとりとした生地の歯ごたえと口どけが同時に押し寄せるのだ。目を閉じると、まるで北海道の広大な畑を風が吹き抜けるイメージが浮かんでくる。そんな妄想をめぐらせながらも、自然ともう一切れ、もう一切れ……と手が伸びてしまう。

 このパンの魅力を語るうえで、やはり外せないのは“無添加”であることだろう。仕事柄、食品表示のチェックはつい習慣化してしまうのだけれど、袋の裏を見ても、余計な添加物の名前はまったく見当たらない。純粋に小麦と天然酵母、水、そして塩など必要最低限の素材だけでつくられている。それだけ聞くと「味気ないのでは?」と思われるかもしれないが、むしろ逆だ。無添加だからこそ、小麦粉の風味や酵母のもつ個性がストレートに伝わってくる。甘みは奥深く、噛むほどにじわりと染み出す美味しさに、ちょっとした感動さえ覚える。

北海道産小麦粉が運ぶ大地の恵み

 そして、やはり北海道産小麦粉ならではの力強さも見逃せない。小麦本来のうま味に加え、北の大地の恵みが詰まっているような、穀物の甘みとコク。たとえばトースターで軽く焼くと、表面はさっくり、中はふわりと仕上がって、塗るものはシンプルにバターやジャムだけで充分だと感じさせてくれる。逆に言えば、バターとパンだけで「ここまで満足できるんだ」と驚くほどだ。

 さらに嬉しいのは、子どもがいる家庭でも安心して取り寄せられること。私自身が主婦というわけではないけれど、姪っ子や甥っ子が遊びに来るときには、自然と「子どもにも優しいものを出したいな」と思うものだ。無添加パンなら、そのまま出してもいいし、ちょっとしたアレンジを加えるのも楽しみのひとつ。例えば、オリーブオイルとハーブを練り込んだペーストを塗ってみたり、トマトソースとチーズをのせて即席のミニピザ風にしてみたりと、子どもが喜ぶ簡単レシピにも応用しやすい。天然酵母の香りと北海道産小麦粉の味わいを損なわない程度の工夫で、立派な食事にもなるのだ。

日常を豊かにするお取り寄せスタイル

 お取り寄せというスタイルも、忙しい女性にとっては大きな魅力だろう。私はライターの仕事柄、締め切り前になると買い物に行く時間すら惜しい日が続く。そんなときにスマホから注文できて、数日で届くのは本当にありがたい。しかもパンは冷凍しても味がそこまで落ちにくいから、届いたそばから小分けにして保存しておけば、好きなタイミングで「焼きたて感覚」を味わえる。無添加パンは賞味期限こそ短めだが、それでも冷凍保存ならある程度は大丈夫だし、何より必要なときにパパッと取り出して焼くだけというお手軽さが、私の日常をぐんと豊かにしてくれる。

 こうしたパンは、確かに店頭に行けば手に入る場合もあるかもしれない。でも、北海道産小麦粉にこだわる工房が全国に何カ所もあるわけではないし、天然酵母や無添加に徹底しているお店となると、そうそう近所に見つかるものでもない。だからこそ、お取り寄せの価値があるのだと感じる。インターネット越しに眺める商品写真や作り手のストーリーを読んでいると、そのパンが手元に届くのが待ち遠しくなり、開封した瞬間のワクワク感はちょっとしたサプライズのようでもある。

無添加パンの通販サイトはこちら

子どもにも安心を届けたい

 ちなみに、私のおすすめの食べ方は、少し加熱してからオリーブオイルをひと垂らしして、一気にかぶりつく方法。口の中でパンとオイルが絡み合い、天然酵母の酸味と小麦の甘さがさらに膨らむ。そこに塩少々をパラリとふれば、下手なおかずはいらない気さえする。朝は時間がないときでも、こんなふうにサッと仕上げれば心もお腹も大満足。むしろ忙しいからこそ、この一口の幸せが沁みわたるのだ。

 子どもがいる友人にも、このパンを勧めてみたところ、「子どもがやみつきになった」「これだとおやつでも罪悪感がない」と、とても喜ばれた。無添加というだけで安心感があるし、天然酵母のふくよかな香りは、慣れ親しんだパンよりもどこか新鮮に感じるようだ。子どもにとっても「普段とは違う特別な味がする!」という声が聞こえてきて、私自身もなんだか誇らしい気分になる。自分がパンを作ったわけでもないのに不思議なものだ。

お取り寄せパンが変える食卓の風景

 こうしてみると、日常にほんの少しだけ特別感を添えることが、どれほど気持ちを豊かにしてくれるかを改めて感じる。スーパーやコンビニで手軽にパンが買える時代だからこそ、自分で選び抜いた無添加パンを味わうという行為には、ちょっとした“贅沢”がある。そして、その“贅沢”が、家族や子ども、あるいは自分自身の疲れた心をそっとほどいてくれるのだと思う。

 今回取り寄せたパンは、まだいくつか冷凍庫に眠っている。どのタイミングで解凍して、どんなふうに食べようか——そう思うだけで、また明日が少し楽しみになる。この先もいろいろなお店の無添加パンを試してみたいし、北海道産小麦粉の奥深さをもっと知りたいとも思う。天然酵母の世界はまるで深い海のようで、どこまでも追求したくなる好奇心をかき立てられる。

 もし、あなたも「最近、なんだかパンがマンネリだな」「子どもにも良質なパンを食べさせたいな」と思っているのなら、ぜひ一度、このお取り寄せの世界をのぞいてみてほしい。自宅のキッチンに届いた箱を開けるとき、きっと“あの”ふわりとした香りが部屋いっぱいに広がって、あなたの一日をちょっとだけ幸せにしてくれるはずだ。無添加パンだからこそ得られる、素材そのものの力。そして天然酵母が生み出す、深くやさしい味わい。そのすべてを頬張れば、思わずほころぶ笑顔があなたの食卓を彩るに違いない。

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